イタリア、再びロックダウン 英国変異株の感染が急拡大
ローマ=河原田慎一
イタリアメディアによると、食料品や薬など生活必需品を販売する店を除いて閉鎖し、仕事や健康上の理由以外の外出を禁止する「レッドゾーン」を、全土の半数以上の州や地域に適用する。その他の地域も、1週間で人口10万人あたり250人以上の感染者が出た場合はレッドゾーンとする。規制は、イースターが終わる4月6日まで続ける。
同国の高等衛生研究所(ISS)によると、2月中旬の時点で、英国の変異株による新規感染が全体の54%を占めた。変異株は感染力が強く、3月に入ると新規感染者数が2万人を超える日が相次いだ。12日には2万6824人に達し、「第2波」が猛威を振るった11月下旬の水準に逆戻りした。フィウミチーノ空港のワクチン接種会場を訪問したドラギ首相は「新たな対策は、より厳しい規制を避けるためにも必要で、結果をもたらすだろう。ワクチン接種の加速が、パンデミックから抜け出す唯一の道だ」と述べた。
ドラギ政権は、ワクチン接種の推進を重要政策の一つに掲げている。12日には、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナワクチンの使用を承認。1回の接種で済むのが特徴で、政府は6月までに730万人が接種を受けると見込んでいる。(ローマ=河原田慎一)
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