コロナ第4波が3月襲来か…変異種主流で新規感染者「1日1万人超え」の試算も
変異種が猛威を振るう英国ロンドンで、街に掛けられた「新型コロナウイルス第4波 『ステイ・ホーム』」の掲示(C)ロイター/Dinendra Haria/SOPA Images/Sipa USA
連日、数千人の新型コロナの感染者が確認されている。この先、心配されるのが、変異種ウイルスの蔓延である。足元の第3波の感染拡大は従来型のウイルスによるもので、変異種の影響が出るのはこれからだ。英国では変異種の出現によって一気に感染者が増えている。感染力が強い変異種が主流となれば、強烈な“第4波”が猛威を振るう恐れがある。 【関連】コロナワクチン接種 一般人が受けられる時期とやり方は? ◇ ◇ ◇ 米疾病対策センター(CDC)は15日、英国などで蔓延している変異種ウイルスが、3月にも主流ウイルスになる可能性があると発表した。米国では昨年12月末に初めて変異種ウイルスが確認され、これまでに計76人の変異ウイルス感染が判明している。 英国での変異種ウイルスが最初に見つかったのは9月だった。その後、ロンドンでは、11月に約4分の1が、12月中旬には3分の2近くが変異種になった。出現判明から2~3カ月後に主流ウイルスに躍り出ているのだ。CDCも、3カ月後に変異種が主流になると予測している。 日本では昨年12月25日にはじめて変異種の感染者が判明し、これまでに40人以上の変異種感染が確認されている。人口を考えれば、米国の76人と遜色ない。英国の実例やCDCの報告を参考にすれば、日本でも2~3カ月後に変異種が猛威を振るっていてもおかしくない。 東大大学院の飯野雄一教授(生物化学)が衝撃の試算を行っている。変異種の流入時に従来型が300人、変異型が10人と仮定すると、最悪のケースでは、3カ月後には1日当たりの新規感染者数は約30倍の1万人を超えるという。
従来型の免疫が効かない恐れも
今以上に感染爆発か(17日=都内)/(C)日刊ゲンダイ
ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)がこう言う。 「英国の変異種ウイルスは感染力が1.7倍とされ、いったん感染が広がり始めれば、従来型よりも蔓延するのは自然です。また、従来型のウイルスに感染した人は、免疫ができるので、同じ従来型ウイルスには感染しにくくなりますが、変異種ウイルスの場合、ものによっては、一度従来型に感染した人にも、感染させることがあります。南アフリカの変異種にその可能性があります。感染させるターゲットが広がれば、それだけ感染を広げることができるのです」 3月に第3波超の感染爆発が起きてもおかしくない。
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