中国・河北省石家荘市(人口約1100万人)をロックダウンで封鎖
2021年1月8日
中国は7日、新型コロナウイルスの新規感染が100人以上確認された河北省石家荘市(人口約1100万人)を封鎖した。市外への移動は禁止され、学校が閉鎖された。
石家荘市では全住民がウイルス検査を受けられるよう、検査場が5000箇所以上設置された。
中国で100人以上の新規感染者が確認されたのは、約5カ月ぶり。同国は新型ウイルスのアウトブレイク後まもなく、厳格な措置を取ったことで拡大を抑え込んでいた。
集団感染が発生すると、比較的小規模の場合でも、大がかりなウイルス検査を実施している。
河北省では7日に新たに120人の感染が確認され、そのうち119人は石家荘市だった。また、国内の別の場所では新たに22人の感染が確認された。
新型ウイルスは2019年後半に湖北省武漢市で初めて検出され、その後世界的なパンデミックに発展した。
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石家荘市では中国の旧正月(春節)を数週間後に控える中、ロックダウンが敷かれた。春節の期間中は例年、家族と一緒に過ごすために国民が大移動する。
しかし今回のアウトブレイクの中心地とみられる石家荘市藁城地区の住民は、地区外へ移動できなくなった。また、ほかの地域の住民も市外への移動が禁止されている。
バスは運行停止となり、多くの航空便がキャンセルされた。
石家荘市を出入りする郵便サービスさえも3日間停止されていることから、当局がいかに状況を深刻に受け止めているかがわかる。
また、防護服姿の警官が高速道路の入り口を警備する様子が確認されるなど、制限措置が強化されている。
中国国営の英字紙チャイナ・デイリーによると、藁城地区の当局者3人が「職務不履行」を理由に処罰された。
「村は感染を断ち切るために、可能な限り早期に感染を特定し、報告し、感染者を隔離し、対応すべきだ」と保健当局者が述べたと、同紙は伝えた。
石家荘市の副市長は、市内の5つの病院が新型ウイルスの感染症COVID-19患者の受け入れ準備を整えており、別の3病院が待機中だと明かした。
武漢市でのアウトブレイク以降、中国が集団感染に対処するため都市を封鎖するのは今回が初めてではない。
昨年10月には青島市で、十数人の感染が確認されてから5日以内に全住民約900万人のウイルス検査が行われた。