南ア型「コロナ変異種」市中感染の恐怖…抗体もワクチンも効かず、水際対策もボロボロ
ワクチン幻想は木っ端みじん(C)ロイター
変異した新型コロナウイルスの感染力の強さに、なす術はないのか。 南アフリカ型やブラジル型の変異ウイルスに対し、従来型の抗体やワクチンが効きにくいとの研究結果が次々に発表され、衝撃が広がっている。 菅首相 官房長官時代に使った機密費「86億8000万円」の衝撃…1日平均307万円を領収書なしで 菅政権の中途半端な水際対策で、英国型は市中感染が拡大。南ア型やブラジル型についても覚悟した方がいいかもしれない。 米ロックフェラー大などがファイザーとモデルナ製のワクチンを接種した20人から採血し、変異ウイルスへの効果を検証。その結果、抗体の効果は南ア型やブラジル型に対し、従来型の3分の1だったという。英国型の効果は半分だった。 一方、南アの国家感染症研究所と協力する研究チームは、感染後に回復した人の血液を使用する「回復期血漿療法」による抗体が南ア型には効かないと報告。従来型と比べた感染力は、英国型が1.7倍、南ア型は1.5倍強いとされている。 西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)は言う。 「政府は2月下旬にもワクチン接種を開始するとしていますが、感染力の強い変異ウイルスにワクチンや抗体が効かないとなれば、ただでさえリスクと隣り合わせの接種をためらう動きは、ますます広がるのではないか。水際対策に失敗した英国型の市中感染は止めようがありません。南ア型とブラジル型については、神のみぞ知る。命がけで食い止めないと急速に拡散し、大混乱に陥りかねません」 ■12月の外国人入国は7万人 政府の水際対策はデタラメ続き。東京五輪開催に政権延命をかける菅首相は、海外との往来緩和に前のめり。昨年10月から例外を広げる形で出入国制限を緩めてきた。出入国在留管理庁が自民党外交部会に提出した資料によると、昨年4~12月の外国人入国者数(速報値)は約23万5000人。5月は4000人台まで減少したが、11月が約6万6000人、12月は約7万人に急増した。 英国が変異ウイルス確認を発表したのが先月14日(現地時間)。英国からの入国を拒否したのは同24日。さらに4日後の同28日に対象を全世界に広げたものの、中韓など11カ国・地域とのビジネス往来を止めたのは今月14日だ。この間、空港検疫で12月25日に英国型、同28日に南ア型、今月10日にブラジル型の流入を確認。今月18日には静岡県内で英国型の市中感染が判明し、22日は都内でも確認された。 緊急事態宣言の解除は、もはや夢物語だ。
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