変異株がフランスで猛威、新規感染の7割に 欧州諸国も
仏中西部アンジェで15日、医療態勢が切迫したパリ首都圏からヘリで搬送された新型コロナの患者を運び出す医療スタッフら=ロイター
フランス国内で初めて、新型コロナウイルスの新たな変異株が確認された。仏メディアが、発生地の名前をとって「ブルターニュ変異株」と呼んでいるもので、PCR検査をすり抜ける特徴があり、当局が調査に乗り出した。 【画像】英国由来の新型コロナウイルス変異株。国内でも拡大全国的に確認され始めており、厚労省の専門家組織のメンバーの一人は「(変異株の検査が)都内でもせいぜい10%ぐらいと考えると、今見えている数の何倍かになることは間違いない」。 当局の発表や仏メディアによると、この変異株が確認されたのは仏西部の病院。2月22日に院内感染が発生し、79人が感染した。 このうちの死亡した8人の患者から新たな変異株がみつかった。遺伝子配列を解析して分かった。 8人のうち7人は生前、新型コロナ特有の症状がみられたものの、当初のPCR検査では陰性だった。抗体検査などを実施したところ、新型コロナに感染していることが確認されたという。 フランスではこの新型とは別に、英国型、南アフリカ型、ブラジル型と呼ばれる変異株がすでに確認されており、新規感染者の7割を占める。 1日の感染者数は約3万人なので、毎日2万人以上が変異株に感染している計算だ。 フランスで初めて変異株が確認されたのは昨年末。今年1月半ばには新規感染者に占める割合が1%程度だったのが、2月半ばに4割を超え、瞬く間に広がった。 フランスのマクロン大統領は今月15日、変異株の脅威を前に「数日のうちに新たな決定をしなければならないだろう」と語り、新たな行動規制を課す可能性を示した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/81d1d11b632e6bae1596fd327789aa4036850b5c