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千葉で「H5型」鳥インフルエンザ116万羽処分

千葉県は23日、いすみ市の養鶏場で200羽あまりのニワトリが死んでいるのが見つかり、鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表しました。
この冬、関東の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されるのは初めてで、県は、この養鶏場のニワトリおよそ116万羽の殺処分や周辺の消毒を行っています。

千葉県によりますと、23日午後5時半ごろ、いすみ市の養鶏場から「6つある鶏舎のうち1つの鶏舎で、ニワトリ220羽が死んでいる」と連絡があったということです。
県が確認したところ、220羽は鶏舎の1か所でまとまって死んでいて、県が遺伝子検査を行った結果、24日朝、「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。
高病原性のウイルスだということです。
これを受けて、県は午前10時からこの養鶏場のニワトリおよそ116万羽の殺処分や周辺の消毒を始めるとともに、自衛隊に災害派遣を要請しました。
また、この養鶏場を中心に半径3キロ以内をニワトリや卵の移動を禁止する「移動制限区域」に、半径10キロ以内をその地域からの出荷を原則、禁止する「搬出制限区域」に指定しました。
農林水産省によりますと、千葉県は平成30年の鶏卵の産出額が341億円で茨城県に次いで全国2位です。
千葉県によりますと、この冬、国内で鳥インフルエンザが検出されたのは都道府県では13県目で、養鶏場としては32例目ですが、関東の養鶏場での確認は初めてです。

鳥インフルエンザウイルスが検出された千葉県いすみ市の養鶏場の周辺には「消毒ポイント」が設けられ、養鶏に関係する車両の消毒が行われています。
千葉県は、ウイルスが検出されたいすみ市の養鶏場から半径10キロ以内のあわせて5カ所に、養鶏に関係する車両を対象にした「消毒ポイント」を設けました。
このうち、いすみ市に隣接する大多喜町三条の農村コミュニティセンターでは車両の消毒作業が行われ、消毒を済ませた人に証明書を渡しています。
消毒を終えた養鶏業の男性は「ニワトリが病気にかかることはしかたないですが、この地域では鳥インフルエンザの発生がいままでなかったのでとてもショックです。消毒を徹底していくしかない」と話していました。
このほか、消毒ポイントが設けられているのは、いすみ市大原の大原公民館、いすみ市岬町長者の岬公民館、御宿町役場、勝浦市小羽戸の北中学校跡地です。
これらの消毒ポイントは24時間態勢で対応することにしています。

鳥インフルエンザは、先月以降、香川県や宮崎県など西日本各地の養鶏場でこれまでにないペースで発生が相次いでいます。
東日本では、今回の千葉県いすみ市の養鶏場が初めてで、今シーズン、鳥インフルエンザが発生したのは13県の32か所の養鶏場に上ります。
これまでに殺処分されたのは340万羽あまりとなっていますが、今回、発生が確認された千葉県いすみ市の養鶏場では飼育されているおよそ116万羽が殺処分の対象となり、農林水産省によりますと、1か所の養鶏場の殺処分数としては過去最多になる見通しだということです。
農林水産省は24日、専門家チームを現地に派遣して、感染経路などを詳しく調べることにしています。

農林水産省によりますと、国内で鳥インフルエンザが発生した場合、家畜伝染病予防法に基づいて発生した養鶏場のニワトリなどの処分や消毒が行われます。
発生した養鶏場から、半径3キロ以内をニワトリや卵の移動を禁止する「移動制限区域」に、半径10キロ以内を区域外への出荷を禁止する「搬出制限区域」にそれぞれ指定し、まん延防止の措置をとることにしています。
今回、千葉県内の鳥インフルエンザウイルスの検出で、「移動制限区域」には2つの養鶏場、「搬出制限区域」には8つの養鶏場があり、あわせて131万羽あまりが飼育されているということです。
鳥インフルエンザに人が感染する可能性は低いとされていますが、農林水産省はウイルスをほかの場所へ持ち運び感染を広げるおそれがあるため、現場の養鶏場には近づかないよう呼びかけています。

千葉県いすみ市で鳥インフルエンザが発生したことについて、千葉県農業協会養鶏部会の宮澤哲雄部会長は「西日本での発生を真剣に受け止めていたが、県内で発生したことに衝撃を受けた。年末での殺処分や埋却の作業は困難を極めるのではないか」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20201224/1000057988.html

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